次男坊、無事帰国しました

一年間ニュージーランドで暮らしていた次男坊が
無事帰国しました。

3週間のツーリング&トレッキングを終え、
そのまま飛行機に乗ってきたので、
相当キタナイだろうなとは覚悟していましたが…
予想を超えていました ^^;

いろんな国の友人もできたようですし、
英語もペラペラ完璧ネイティブになったはずなので、
大学サボって行った甲斐はあったんじゃないでしょうか。

で、荷物もちゃんと片付けてないくせに、
「あさってから北海道へ行ってテント泊する」
とか言ってる。
なんじゃそりゃ。
寒くて「眠ったら死ぬぞ」ってやつになるんじゃないの?

とりあえず
ツーリング中に撮った写真をもらったので貼っておきます。
写真のキャプションは本人によるものです。

Campagnolo VENTO 16-HPW エアロホイール

90年代中頃のカンパの完組エアロホイール



VENTO 16-HPW です。
総アルミでぴかぴかのエアロリムが、なかなかの存在感ですね。
専用ハブに16本扁平スポークも当時としてはかなり攻めてます。
スプロケットは8速です。

これはお客様からメンテナンスを依頼されて預かったもので、
実は後輪ハブに大きなガタが出ています。

玉押しが緩んでいる、というような単純な原因ではないので、
バラしてみたところ…
ドライブ側(スプロケット側)のベアリングのボールが
なんと3個も足りていませんでした。
ありゃりゃ ^^;

2個はハブボディ内のグリス溜まりの溝に潜り込んでいるのを発見。
もう1個はどこにも見当たらず。
それ以外にも、リアハブのアセンブリ(組立)に間違いがあり、


ロックナット幅が130mmより1.4mmほどオーバーしていました。
そのオーバー分はすべてドライブ側で、
つまりホイールのセンターもそれだけ左へズレている状態。

現在のオーナーさんは、これを中古で購入されたのですが、
「なんかおかしいぞ」ということで当店に持ち込んでこられました。
以前の持ち主さんがやってくれちゃったんですね。
まぁよくある事です。

で、もちろん分解洗浄。ついでにフロントのハブも。


リアのシャフトなどに通常ではつかないようなスレが生じていますが、
幸い、致命傷には至っていませんでした。



足りない物は追加して、正常なアセンブリをすると、
ガタなくスムーズな状態に復活しました。
これなら全然大丈夫です。
よかった、よかった。


オーバーロックナット幅も正常値に。

さてスプロケットを付けて、ディレーラーの微調整して出来上がり!
かと思いきや、
チェーンをトップギヤへ入れると、


チェーンとエンド(ディレーラーハンガー内側)が少し接触するようになっていました。
むむむ、これまでは「怪我の功名」で動いていたか…
元々クリアランスが厳しい箇所なので、たまにある事なんですけど。

エンドが曲がっているわけではなかったので、


ハブのスペーサーの厚みをを若干増やして接触しないようにしました。

よし、これでビュンビュン乗れますよ。

では

ニュージーランドを旅している彼は…

先日、
ウチの次男坊がニュージランドで自転車旅をしている
という話を書きましたが、
その後…

なにも連絡はきていません。
お父さんは心配で心配で夜も眠れず、痩せてきちゃったよぉ

…ということはなくて

大学の自転車部の掲示板に
頻繁に状況を書き込んでいるので、
無事で楽しんでいるのは分かっています。

それによると、
旅の途中で出会う人たちが
・黒衣の美女
・工務店のおじいちゃん
・ゴリゴリマッチョお兄さん
・スウェーデンのアウトドア超人
など、
魅力的なキャラばかり。

いいなぁ
やっぱり、日本国内で走ってるのとはちょっと違うみたい。

2日ほど前にはクイーンズタウンに到着しており、
自転車を一旦降りて、
2泊3日のケプラートラックでのトレッキングの最中だと思います。
どうやらこれがこの旅のメインイベントみたいです。

ケプラートラック、ネットで調べたら国立公園で世界遺産。
相当楽しそうなところ。
ちくしょー

DE ROSA お姉さんはお嫁に行きました

たくさんお問い合わせいただいていた
DE ROSA のお姉さんは、


めでたくお嫁に行きました。

ダンナ様は、他にも数台(フルオーダー車を含む)を所有されており、
もう置くスペースがないよぉ
と、でも嬉しそう。
よくあるお悩みですね。実に贅沢な ^^

納車時は


この90年代のチェレステ BIANCHI に乗ってご来店され、
代わりに DE ROSA に乗って帰って行かれました。

ビアンキちゃんはメンテナンスを依頼されて置いていったので、
ダンナ様に冷たくされたわけではないのですが、
なんだかちょっと寂しそう?

では

マイヨール製ボスフリーのオーバーホール

今回はフリーホイール(ボスフリー)のメンテナンスの話です。

フリーホイールは、
とても重要な機能を担っているにもかかわらず、
外側の汚れを落としたり、たまに注油することはしても、
奥の方までメンテナンスされることが少ない、気の毒なパーツです。

なので、古いバイクを入手した時、
フリーの調子があまりよくない、ということはよくあります。


このフランス製のマイヨール MAILLARD のフリーも、
外見はまずまず綺麗なのですが、
ラチェットに少し引っかかりを感じる箇所があります。
このまま使い続けると寿命を縮めることになるでしょう。
んじゃってことで、フリー本体のオーバーホールをしました。

スプロケットを外したら、


リング状のフタ(ベアリングの玉押しでもあります)を外します。
たいていキツく締まっていて、


こういうカニ目レンチで緩むことはあまりありませんので、


ポンチとハンマーで穴(というか窪み)を慎重に叩いて緩めます。
ここは逆ネジですから、時計方向で緩みます。

フタが少し緩んだらそのままトレーの上に移動します。
油断していると、ベアリングのボールがバラバラっと飛び散る、
という悲劇を招きやすいので、
必ずトレーの上で作業してください。



幸いこのコはオイルが十分効いていて飛び散りませんでした。

で、いきなり、はしょってしまいますが、


分解洗浄が終わったところからを話をします。


フリー本体の構成パーツはこれだけです。
案外少ないでしょ。

パーツの状態を細かく確認します。





思ったよりもずっと状態はよいですね。


ラチェット動作の要である歯車や


ツメもバネも問題なし。ヨシヨシ。

ボールは規格品なので新品交換が可能ですが、
それ以外の部分の磨耗や腐食がかなり進んでいると、
OHしても完全復調は難しいです。
でも、このコはまず大丈夫でしょう。ヤル気がでます ^^


これ、ツメ押さえのワッシャー&スペーサーです。
これらの厚みでベアリングの玉当たりが決まります。
このコの場合、玉当たり調整用の薄いスペーサーは1枚だけでしたが、
個体によっては2〜3枚入っていることもあります。

さて、組み立てます。


外ボディの下側にボールを並べます。
グリスはボールが落ちないだけの最小限がよいです。



内ボディにツメとバネをとりつけます。穴にはめるだけです。
ツメがバネによって外向きに跳ね上がっているのがポイント。

ワッシャー&スペーサーも元どおりに入れます。

で、内ボディと外ボディをはめ合わせるのですが、
ツメが出っ張っているので、スポッと入るわけではないです。
外ボディを反時計回りにひねりながら入れたりするんですが、
ツメやバネはしっかり固定されているわけではないので、
けっこう難しかったりします。

うまくいかない時は以下を試してみてください。


サランラップを少々。


ラップでツメを抑え込むように巻いてから


外ボディをかぶせます。


ラップが破れないようにそっと抜き取ります。


できっ ^^

ここでラチェット機構について少し説明しておくと、
外ボディ内側のノコギリのような歯車に、
内ボディのツメがバネで常に押し付けられています。

ペダルを踏んだ時(外側ボディが時計方向へ回る時)だけ
ツメと歯車がかみ合い、車輪に力が伝達されるという仕組みです。
チャリチャリ音は歯車とツメのぶつかる音です。

あんなちっちゃいツメで、
ペダルを踏む込んだパワーを一身に受けているんだ!
と思うと、なかなか感動的?

で、組み立ての続きです。


上側のベアリングのボールも並べます。グリスは不要です。


フタを閉めます。
カニ目レンチが使えるならそれで、
使えないならポンチとハンマーできっちり締めます。

この時点ではオイルがほとんど入っていませんので、


どぼん!
とギヤオイルのお風呂に漬け込みます。
内部までしっかりオイルがしみこんだら


引き上げてしばらく放置(油切り)。
表面の余分なオイルを拭き取ればフリー本体のOH完了です。

程よくウエットな感触で、かつスムーズな動きになりました。
ラチェット音も小気味良いです。
これならとても気持ちよく使えますよ ^^

なお、ギヤオイルに漬け込む工程を避けたい(orできない)なら、
組み立てる際に、上側ベアリングや内部にもグリスを使ってください。
この場合、粘度が低めのグリスを、なるべく少量使うのがおすすめ。
グリスでねちょねちょになっちゃうと、回転が重いだけでなく、
ラチェットが正常に機能しないこともあります。

他のメーカーでもボスフリーの仕組みは基本変わらないです。
ここがメンテナンスできれば、バイクはぐっと長持ちするでしょう。

以上、ご参考になれば幸いです。

では