先日オーバーホールをしたカンパニョーロ・ヴィクトリー。
まずは自転車の顔となるギヤクランクについてご紹介します。
前身の GRAN SPORT には
Road Group (BCD=144mm)と
Touring Group (BCD=116mm)の2種類がありましたが、
VICTORY ではBCD=116mmのタイプだけになります。
チェーンリングは Touring Group を継承していますが、
クランクはかなり印象が変わりました。
角ばって力強い感じの GRAN SPORT 対し、
VICTORY は滑らかな曲面で、アルマイト処理でお肌もスベスベに。
特にこの角度からみると
「お〜、このスリムさ、Cレコ期だねぇ」
と感じます。
あと、GRAN SPORT との大きな違いは、
ワンキー・リリース式のクランクボルトが採用されたこと。
コッターレス抜き工具を使わずに
アーレンキー(7mm)1本だけでクランクを抜く事ができるもので、
Cレコ RECORD のクランクにも採用されています。
仕組みとしては、
正ネジのセンターボルトの頭を覆うように、
フリーで回る逆ネジのロックリングが付いていて、
センターボルトを緩める(つまりボルトが外側へ出っ張ってくる)と、
ロックリングがそれを押さえ、クランクを抜く力が働きます。
(文章では説明が難しいね ^^;)
一見、便利そうなワンキー・リリースですが、
メカニックからはあまり歓迎されなかったのか、コスト高だったのか、
RECORD と VICTORY 以外では採用されませんでした。
注意点としては
このボルトをクランクから取り外すには専用の工具が必要なこと。
もっとも、通常のメンテナンスでは取り外す必要はありません。
本格的にOHするのでなければ、ボルトはクランクに付けたままでOK。
次回は変速機についてご紹介する予定です。
お楽しみに。