Campagnolo Cレコ期の初代コーラス(2)

前回に引き続きネタは、カンパニョーロのいわゆる「Cレコ期」の
初代コーラス Chorus のブレーキです。

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前回のリヤメカと同じく、1980年代の末の物です。
私の好物、シングルピボット・サイドプルキャリパーです。^^

同時期の「デルタブレーキ」のおかげで、
このコーラスのブレーキは、少々印象が薄いですが、
実は、カンパはここでもちょっと凝ったことをしています。

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左側のアームにはスリットがあって、そこに右側のアームが貫通していて、
蝶番のようになっています。
従来の構造(オフセットしたアームを前後に重ねて締め合わせた)よりも、
たしかに剛性は高そうです。
カンパではこれを「MONO-PLANER SYSTEM」モノプラナーと呼んでいます。

カタチも結構、きれいだと思います。
横から見ると、少々ポテっとしていますが、前から見るとシャープさもあって。
鳥が羽ばたいているようにも見えなくはない。
あるいはスターウォーズ的かも。
なにより、旧来のデザインを一新しようとがんばっている心意気が伝わります。^^

ホイールを脱着する際に使うクイックレリーズがありませんが、
それは、ブレーキレバー側で実装されます。

で、そのブレーキレバー。

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以前の物に比べると、ブラケット部は太くなっていますが、
その分、しっかり握れる感じです。
(それでも個人的には昔の細いのが好きだけど)

ブレーキワイヤーの処理は、昔ながらの上から出す方式と、
エアロと呼ばれるハンドルバーに沿わせる方式と、どちらでも可能になっています。
ブラケットが太くなった理由はこれかな。

さて、クイックレリーズの機構についてですが、

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このポッチ(ペン先の)を押し込んだり戻したりすることで、
レバーの開口角度が変わります。

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写真だと差が微妙ですが、わかりますか?
開き具合を微調整することはできませんが、シンプルな機構で機能を実現しています。

なお、手元シフトのエルゴレバーになるのはもう少し先、1992年ころから。
カンパがシマノを追っかける時代です。

では

Campagnolo Cレコ期の初代コーラス(1)

1987年頃からのカンパニョーロ、いわゆる「Cレコ期」の
初代コーラス Chorus がまとめて入ってきたので、
3回くらいに分けてご紹介していきたいと思います。

まずは、リヤ変速機です。

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1988年頃の物です。
ロゴは刻印ではなくプリントなので、だいぶかすれちゃってますね。

カンパニョーロとしては70年代の RALLY 以来の「横型」のリヤメカです。
この時期の最上位 Record のリヤメカはまだ「縦型」でした。

実はこのコ、非常にユニークな機構を持っています。

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なんと、合体メカ。
3ピース構造で、パンタグラフの前後はボルト一本ずつで繋がっています。

これをカンパはカタログで「DUAL-MODE SYSTEM」と呼んでいますが、
なにが DUAL なのかというと、
パンタグラフのスラント(傾き)角度を2段階に切り替えられるのです。

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よく見ると、接合部分に’A’,’B’と書いてありますね。

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前後のパーツをポジション’A’に合わせて組み立てると、スラント角度が5°に、

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ポジション’B’に合わせると、スラント角度が30°になります。
微妙ですが写真で分かりますかね?

カタログによると、
リヤのスプロケットの最小歯数(トップ)と最大歯数(最ロー側)の差が12以上か、
あるいは、最大歯数が28以上(ロングケージ品では31以上)の場合は、
傾きが大きなポジション’B’を使ってね、だそうです。
要するに、ツーリング車などのワイドレシオなギヤでも対応出来るということで、
この時期のコーラスは、そういうニーズにも応える立ち位置だったんですね。

それにしても、なかなか面白い機構を採用しましたね。
もっとも、これ以前は極めて保守的に、というかカタクナなまでに、

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ずっーとこれを作り続けていましたから、
デザイン(設計)のチームには、
いろんなアイデアやらうっぷんやらが溜まっていたのかもしれません。
同じ時期の Record や Croce D’Aune(クローチェダウネ)を見ても、
リヤメカはそれぞれ独自のデザインや機構を採用していて、
Cレコ期のなかでも特に初期のモデルはとても面白いです。

ちなみに、この「DUAL-MODE SYSTEM」を採用したのは、
後にも先にも、この初代コーラスだけです。
なので、もはや「珍品!」の領域に入っているかもしれません。

ついでにフロント変速機も。

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フロント変速機は、あまり大きな特徴がないですが、

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プレートの先端部には従来モデルとは違う微妙な段差や盛り上がりがあって、
カンパなりのノウハウが盛り込まれているのでしょうね。

次回はブレーキをご紹介します。

では

TOMMASINI もお嫁に行きます

この艶っぽい TOMMASINI トマジーニ。

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この度、めでたくお嫁入りが決まりました。(なぜか泣く私)

先だっての MASI GC の時もそうですが、
おムコさんになる方は、実車を見に来られて決めていかれました。
商品には自信がありますので、
できれば実車を見ていただいて、気に入ってもらえるのが
私としてもうれしいですね。^^

そのおムコさんからのご要望で、
体格にあわせてステムとハンドルバーを交換。

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ステムはチネリ1A、バーもチネリの GIRO D’ITALIA。ど定番です。
バーテープは懐かしくも高級感のある藤田の革の編み上げ式に。
サドルはご自身でブルックスに換える予定とのこと。いいですね!
末永くかわいがってもらえそうです。

では

謹んで新年のお祝いを申し上げます

昨年はご愛顧いただきまして、ありがとうございました。
おかげさまで無事新年を迎えることができました。
本年も昨年同様よろしくお願い申し上げます。
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。

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今朝の、元旦の富士山です。
初夢には出て来なかったので、海まで見に行きました。
冬は鵠沼海岸から富士山がこんなに近く大きく見えます。

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江ノ島。
静かなお正月の海です。

MASI GC イタリア美女はお嫁に行きました

当店のトップ女優で、専属モデルで、イメージキャラクターの

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MASI GRAN CRITERIUM さん。
1970年生まれの、御歳44歳ですが、
この度、めでたく、お嫁に行きました。
幸せに暮らすんだよー(涙)

映画「マレーナ」のモニカ・ベルッチ級のイタリア美女だったなぁ。

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どう撮っても絵になります。
このホームページのいたるところで「彼女」の写真が使われていますが、
当面はこのまま使わせて頂きます。未練がましい?

ソフィー・マルソーばりのフランス車とか、
吉永小百合的な日本車とかも
さがしてるんですけどね、どこかにいないですかねー。^^

では

麗しの初代サイクロン・リヤディレーラー 後編

前回の続きです。
初代サイクロンRDの前期型と後期型で、なにが違うの?ってとこからです。

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左が前期型です。
前期型でもパンタグラフおもて面に黒い墨が入っているものがあるので、
そこはさておくと、
ぱっと見て分かる違いは、

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フレーム側ボルト部分の「首」の形状や長さが違いますね。

後期型の方が「細く」なっている…かと思いきや、

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実は「厚み」がガッツリ増えてます。

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当然ボルトもこんなに長くなって、重量増の一因になっています。
それでも必要な変更だったんでしょう。
前期型は強度が不足するケースがあったのかな。

後期型の「首」は目視でも分かるくらい「長く」なっていて、
エンド側のボルト中心からプーリー側のボルト中心までの距離は、
正確な測定はしていませんが、前期型より6mmくらい遠くなっています。
これは、より大きなスプロケットを使えるようにしたってことかな。

パンタグラフの各支点間の距離や、プーリーの軸間の距離には変更は無いようです。
プーリー側のテンションスプリングも、径や巻き数は同じ。

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左側が前期型。
よく比べると鋼材の断面形状とか微妙に違うのですが、互換性はありそうです。

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パンタグラフの裏側の刻印、前期型です。

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こちらが後期型。
ウワサでは、”JAPAN” の横の “XC” 等の部分で、製造時期が分かるらしいです。
詳細をご存知の方いらっしゃいましたらご教授を。

—-
サンツアーのリヤ変速機と言えば、語らないわけにはいかない
「スラントパンタグラフ」。

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パンタグラフが傾いて(slant)、斜め方向に動くようになってます。
これによって、スプロケットの歯先と変速機のプーリーとの間隔が、
プーリーがどの位置でもあまり変わらない(完全に一定じゃないけど)からキレがいい、
という理屈です。
たったこれだけと言えばそうだけど、重要な発明です。

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80年頃のデュラエースEXです。
まだスラントパンタじゃないですね。
サンツアー(マエダ工業)の特許が切れるのを、シマノもカンパもじっと待っていたようです。

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シマノは84年の7400デュラエースで、ようやくスラントパンタを採用します。
ここでデザインもいっきにアカヌケし、カキカキのインデックスシステムも搭載し、
名機7400が誕生するわけです。

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麗しの初代サイクロンは、
やがてトップグレードの座をシュパーブ(写真左側)へ譲り、
サイクロンMkⅡ という後継機も出るのですが、
私は、やっぱり初代サイクロンが好き。^^

では

麗しの初代サイクロン・リヤディレーラー 前編

さて、今夜の肴は、タイトルの通りこれです。

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国産のリヤディレーラーの中では、現在でも
「最も美しい」
と勝手に思っている、70年代のサンツアー初代サイクロンです。

どこがそんなにいいの? って聞かれてもなかなか困るんですが。
ヒヨコの時に刷り込まれたってことはあるかな。^^

同じ時代のデュラエース(クレーン)が

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ガタイがゴツくて、男っぽい感じだった(これもすごくいいんだけど)のに対し、
サイクロンはなめらかで、女性的、上品な感じすらします…
って、思春期の私は完全にやられたわけです。たぶん。
軽量だし、変速のキレも良かったですし。
料理用はかりでの実測値は、前期型クレーンが226g、サイクロンが185gでした。

シフトワイヤーをパンタグラフの中に通す機構が、実にスマートです。

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ここから入れて

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ここに出す。

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「ストレートワイヤー・メカニズム」と言ったかな?
そんないかめしい名前をはいらないです。とにかく美しいので。^^
かわりに作業性はよくないです。ワイヤーのアジャスタもないし。
でも、美人さんのためなら何でもしますよ、ボク。^^;

ただ、ワイヤーを留める袋ナットはいかにも汎用品。
他になかったの?
と言いたくなりますが、完璧じゃないから魅力的なのかも?

久しぶりにオーバーホールしました。

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シングルテンション(エンド側にスプリングが無い)なので、部品点数も少なくて、
難しいところも特にありません。整備性はよいです。

—-
さて、サイクロン好きの方ならご存知と思いますが、
初代サイクロンRDには、さらに前期型と後期型があります。
ここまでに載せた写真のものは後期型で、

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こっちが前期型。
(キズだらけなのは、私がさんざん使ってたやつだから。^^)

前期と後期でなにが違うかといえば…
えー、話が長くなりそうなので、続きは次回へ。すみません。^^

では。

フレームポンプは、こーでねーと

今回のよもやま話は、
最近あまり見かけなくなってしまった「フレームポンプ」についてです。

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若いもんに見せると
「長いですねー、バッグに入らない」とか言うので、^^;
簡単にご紹介します。

個人的には「ポンプ」より「インフレーター inflator」と呼ぶことが多かったんですが、
ここでは分かりやすい「ポンプ」と書くことにします。

ロードレーサーで使うフレームポンプは、上の写真の3本ような、
ホルダーなどを使わずにフレームに直接取付けるタイプが一般的です。
フレームに直接取付けるために
上下のはしっこは、フレームにフィットする形状になっています。

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握る部分の内側に仕込まれたバネの反発力でフレームに固定する仕組みなので、
ポンプの長さはある程度フレームサイズに合わせる必要があります。
なので、メーカーからは数センチ刻みでサイズ違いが出されています..いました。
短めのを選んでしまうとユルくて、走行中に落として泣きます。^^;

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ロードレーサーの場合、シートチューブに沿って取付けることが多いのですが、
シートチューブにもボトルを付けられるフレームでは、

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ヘッドチューブの内側に「小さいツノ」が生えてることがあります。
これはポンプをトップチューブ下に水平に取付けるためのペグです。

フレームポンプは長くて(容量が大きくて)構造も簡単なので、
最近主流のコンパクトな物よりも、効率よくエアを入れられるというメリットがありますが、
それ以外にも魅力的なのは、
自転車の外装の一部としてコーディネートできる点だと思います。
かつてはポンプ自体のカラーバリエーションもそれなりに豊富でしたから、
その気になれば、結構、楽しめたんですよ。

フレームとポンプの色を合わせるのが定石でした。

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これくらい色が合ってると、ちょっとうれしい。
やっぱ、コーディネートは、こーでねーと。^^

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シリカ SILICA 製のポンプは、少々いいお値段でしたが、カラーが豊富でした。
自分の自転車に合うものが入手できなければ、
リッチな方は、フレームをオーダーメードする際にポンプも同色に塗ったり、
そうでない方は自分で塗ったり。^^
もちろん、フレーム色とは違う色を組み合わせるのもセンス次第。

現在、新品で購入出来るフレームポンプは Zefal くらいでしょうか?
でも色は黒/銀の一種類だけ?みたいです。残念。
オークションなどで古いものを探してらっしゃる方もいますね。
色とサイズの合うもの、となるとなかなか苦労も多かろうと思います。
未使用品でもゴムや革製のパッキン類は劣化もするし。

それでもね、
フレームポンプはイマドキのカーボン車などには付けられませんからね、
つまり、鉄フレーム族のささやかな特権ですよ、特権。^^

 

—-
蛇足ですが、
プッシュオン・アダプター式のポンプで、タイヤに空気を入れる時の注意点を。

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まず、バルブが一番高い位置にくる(バルブが真下を向く)ようにします。
ポンプを真っすぐ差し込んだら(バルブの抜き差しも慎重に)、

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ポンプの口金部分を、タイヤに親指をかけてガッチリ握って固定して、
バルブに余計な力がかからないように気をつけながら、ポンピングします。
そうしないとバルブが痛んだり壊れたりしやすいです。

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こんなとこ握ってポンピングしちゃだめです。

これは昔のフレームポンプに限らず、最近のコンパクトなポンプでも同じです。
「そんなこと知ってる、常識じゃん」という方はゴメンナサイ。
でも、以外と知らない方も多いみたいなので、老婆心ながら書いてみました。

では

★期間限定セール開催中! 1月31日まで!

期間限定セール開催中です!
2015年1月31日まで!

セール特価
 MASI : ¥378,000¥359,000
 TOMMASINI : ¥279,000¥251,000
 DE ROSA : ¥269,000¥242,000
 CHESINI : ¥208,000¥187,000
 F.MOSER : ¥198,000¥188,000
 MERCIER : ¥98,000¥88,000
 COLNAGO : ¥72,000¥68,000

この機会にぜひ!

円安なんかにゃ負けないぞ!…たぶん。

シマノ初のクリップレスペダル PD-7401 整備編

前回ご紹介した PD-7401 をメンテナンスします。

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現状、スピンドルはスムーズに回るし、ビンディングもちゃんと機能しているので、
特にメンテナンスが必要な理由は無いのですが、まぁ、紹介した勢いですね。^^;

まず、ビンディング部です。
とにかくフタを開ける以外、切り口はないようです。

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でも、ネジ穴が「星形」です。
普通のプラスやマイナスのドライバーでは開けられません。
これは「素人さんは開けないでね」とメーカーが言っているんですね。
でも、開けますよ。^^

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ちょうど良いドライバーを持っていました。
パソコンのハードディスクをバラすときに使ってたやつが役に立ちます。^^

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おや、かなりシンプルな機構。
真ん中の金具を留めているピン状の物は、クランプ強度調整ボルトの先っぽです。
これをペダル底面から締めると、バネを引っ張るだけなのね。

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そのクランプ強度調整ボルトをもっと緩めればバラせそうですね。
っと、思ったのですが、
ここをバラすと、バネが強くて元に戻す時メンドウな事になりそうな予感が。^^;
なので、
このまま、クリーニングと注油をすることにします。はは。

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フタをすればほぼ密閉状態なので、そんなに神経質になることはないでしょう。

次はベアリング部です。

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クランク側にロックリングがあるのは、現代のSPD系ペダルと基本的に同じですね。
でも、このロックリングを回すのには TL-PD30 という専用スパナが必要です。

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この専用スパナを使うのは、このPD-7401のほかは、

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この、ひとつ前の DURA-ACE PD-7400 の2モデルだけだと思います。
パーツ自体よりも、工具のほうが希少で入手が難しいのは困ったもんです。

どっちに回すと緩むのか一瞬迷いましたが、正ネジでした。左右とも。

シャフトを抜くと

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ふーん。「玉」と「コロ」の合わせワザですね。たまころたまころ。
玉は、クランク側が14個、シャフト先端側が8個。

洗浄しました。

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玉もコロもカップもシャフトもきれいで問題無し。
外観がキズだらけなのに比べると意外なほど内部は健全です。
そこはさすがデュラエースグレードかな。

さてグリスアップしながら元通り組み立てます。

シャフトの先端部は玉押しになっていて、
ペダルボディのシャフト穴の一番奥がカップになっています。
えー? どうやってアセンブリするの?ってしばし悩んで、

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まず玉をシャフト穴の奥へ並べました。写真がちょっと分かりにくいですが。
シャフト穴は50mmくらいの深さがあるので、
その奥に8個きちんと並べるにはコツがいります。
説明が難しいですが、私は「綿棒」を使うワザを編み出しました。^^

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クランク側のボールを入れて、コロ軸受けは挿すだけ。
次に開けるのがいつか分からないので、グリスは多めです。

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シャフトを一番奥まで収めて、ロックリングを締めます。
まだグリスの重みが残っているけどガタなくスムーズに回ります。おりこうさん!

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出来上がり。

せっかくメンテナンスしたので、どなたかに使ってほしいですね。
でも、いまあえてこのペダル(とDELTAクリート)を使おうという人がいるのか?^^;

では

シマノ初のクリップレスペダル PD-7401

今回のネタは古いペダルです。

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シマノ初のクリップレスペダル(ビンディングペダル) PD-7401です。

発売は87年ころかな?
かの、ランス・アームストロングがこれを長期間にわたり愛用した、
ということなので、性能や信頼性は当時トップクラスの物でしょう。

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“LOOK PATENT”,”PRODUCT OF FRANCE” と刻印があります。
LOOK社の特許を使ったフランス製品、とくりゃ、
おそらくLOOK社に生産委託してたんでしょう。
型番7401と言えば明らかにデュラエースグレードですが、
そんな事情からか「DURA-ACE」の名前がどこにも付いていません。
シマノはあまり積極的に販売しなかったのかも?

もすこし詳しく見てみましょう。

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右に並べてあるのは PD-7810、SPD-SL です。
比べると、PD-7401 は厚みがあってゴツい感じがしますが、
四半世紀以上も前の物としては、かなりスッキリしたデザインじゃないですかね。
ビンディングのバネなんかも露出していなくて。

いずれ、メンテナンスがてらバラして中身を見てみようと思います。

適合するクリートは、LOOK社の DELTA クリート。

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シマノ独自規格の SPD がまだ開発される前の製品で、
当然、SPDシリーズとは何れも互換性はありません。LOOKの KEO とも互換性が無い。
現在 DELTAクリートを置いている店は少ないと思いますが、通販やオークションで入手は可能です。

DELTA と SPD-SL のクリートと重ねてみると、

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見ての通り、サイズはほとんど同じ、勘合部の形状も似ています。
互換性に「下心」があったんじゃないか?

シマノ600グレードの物もあります。

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型番は6401ですが、やはり「Shimano600」の名前はついてません。
ぱっと見、PD-7401 と色以外ほとんど同じです。

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あ、シャフトやロックリングの形状が違いますね。
PD-7401 の方は、ロックリングを回すのに TL-PD30 という専用工具が必要です。

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PD-7401 を自家用車に取付けて、使ってみました、
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クリートは三本締め。シマノ製の靴にフィットしました。
これで歩くと、クリート底面が直接すり減りますね。

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ペダル底面にあるネジを時計まわりに回すとクランプ力が強まります。
ユルユルからガッチガチやぞ、まで調整幅がありました。
私の好みの固さに調整して、へっぽこなりに踏んだり引いたりしてみましたが、
なーんだ、案外フツーに使えるじゃん。という感じですね。
靴をはめたり外したりする時は、もう少しパキンとメリハリが欲しい気もしますが、
まぁ好みの範疇かもしれません。
ランス・アームストロングの気持ちが分かりましたよ!って事にします。^^;

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600グレードのPD-6401 の方も試しましたが、
少し乗ったくらいでは PD-7401 との違いは分かりませんでした。

その他、同じ時代の、この MAVIC のペダルも「親戚筋」です。

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同じく “LOOK PATENT” 。
ビンディング機構の設計がシマノとは違います。シマノの方が薄くてスマートですね。

んー、LOOKさん、特許やOEMでいい商売されてますなぁ。
私もなにか考案して出願しようかな。洗濯ネットとかダイエットスリッパとか。^^

では

庶民派センタープルブレーキ MAFAC “RACER”

フランス製のビンテージパーツにおいて、
ブレーキと言えば、なんと言ってもマファック MAFAC ですよね。
ランドナーやスポルティーフのフレームをオーダーするなら
MAFACのブレーキ台座を直付け(じかづけ)するのが旧習?でした。
いまでもお好きな方は多いですね。

で、今回のネタはこれ。

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センタープルブレーキ MAFAC “RACER” です。
これは70年代中頃の製造じゃないかなと思います。

様々な車種で幅広く使われていた、ロングセラーでベストセラーの中級モデルですが、
その名前が示す通り、ロードレーサーでも使われていました。
昔は「制動力なら MAFACのセンタープルが一番」という評判もあって、
ロードレーサーをカンパやシマノで組んでも、
ブレーキだけは MAFACのセンタープルにするという方も結構いましたよ。

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入手後、そのまま放置状態だったので、キレイにしてあげました。
バラして、洗って、サビを落として、少し磨いて、組み立てて。

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でも残念ながら、

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シューを固定する部分のアルミ製ワッシャーが1ヶ割れていました(泣)。
フランス製だけに、パリッ…。ごめんなさい。
左右のアーチを繋ぐワイヤーも痛んでいて、寿命です。
スペアパーツが手元に無いので、結局、また放置かな。^^;

デザインについては、いまさら私ごときが何か言うこともありません。
ビンテージパーツのアイコンの一つでしょう。

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モデル名に “RACER” とダブルコーテーションが付いているのは、なぜ?

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現代の基準からすると「この薄っぺらなアーチで大丈夫なの?」ですけどね
そこがいいのよ。^^
当時のフランス製らしい品質感(^^;)も味わい深く。

んで、フランスのパーツは、やっぱりフランスの自転車に似合います。

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当店のなごみ系アイドル「ピンクのメルシエ MERCIER」に付いているのも同じ “RACER”。
はまりますな〜。日本車やイタリア車だとこの雰囲気にはならないです。

MAFACのセンタープルには、Competition や 2000 といった上位モデルがあり、
当然、そっちの方が高級感のある仕上げなんですけど、
私はこの”RACER”の庶民的な?素朴な感じが、なんだかとても好きです。
カンパニョーロの GRAN SPORT が結構「いい味」出しているのと通じますかね。
シンパシーを感じます。
私の経済的事情がそう感じさせるのかも…。^^;

では