Campagnolo RECORD 円錐で直線でツルッとしたハブ

完成車準備中の70年代 GRANDIS のために用意した
Campagnolo RECORD のハブ。


70年代中頃のものと推定。
オーバーロックナット幅は5速対応の120mmです。

このところディレーラーやクランクの
製造時期に関する話を書いていましたので、
今回もそのセンでいきます。


いつものようにオーバーホール。


クイックは円錐型ナットフラット型レバー(直レバー)
どちらも78年以前の特徴ですね。
よく見ると、
レバーの“CAMPAGNOLO”の “C” の文字が大きく開いた形
(”U”を横にしたような”C”)
そのスジでは “Open C” と呼ばれている、より古いものでした。
好きな方には重要な萌えポイントですね。

ハブのロックナットには製造年の刻印があることが知られていますね。
このコの場合、


フロントが左右とも74年製、リアが71年と75年でした。
長い年月のなかで交換されている可能性もあるので、
これだけではハブ全体の年齢は断定はできないのですけど、
有力な情報ではあります。


玉押しのツヤツヤ具合も70年代以前の感じです。
私がカンパレコードのハブを初めてバラしたのは78年頃ですが、
玉押しの鏡面仕上げが眩しくて狂喜乱舞した記憶がありますね ^^

ハブボディの年代を探る特徴の一つは、
フリー取付けスレッドの規格が文字で刻印されているかどうか。


右の(今回の物)文字が何も無いほうが古いです。
刻印するようになったのが何年以降かははっきりしないのですけど、
70年代以前のはず。

で、このハブ、
コンディションも良くて、希少ポイントも高いので
GRANDIS での採用を決定。

じゃ、組み合わせるリムはどうする?
できればアルミポリッシュでキラキラのビンテージにしたいなぁ
ということで



NISI の70年代チューブラーリムを磨きました。
サイドのブレーキ面のギザギザ(ローレット)がレトロですね。
ブレーキをかけると「しゅー」って音がすると思います。
そのブレーキ面の磨耗具合から走行距離はさほどでもないようです。
ただしステッカーはレプリカです。

スポーク穴の補強アイレット(ハトメ)が無い時代のリムなので、


アイレット代りのワッシャーを使います。元々そういう物です。
これがなかなかめんどくさい作業で ^^;


DT Swiss
新品スポークで、慎重にホイールを組みます。


GRANDIS の完成をお楽しみに。

Campagnolo RECORD 製造年刻印なしクランク

オールドカンパのクランクの裏側には、
製造年を示す刻印があることは知られていますね。
例えば、


これは77年製。
1973〜1979年製では、下一桁がひし形で囲われています。


これは82年製。
1980〜1984年製では、下一桁がで囲われています。

85年以降になるとちょっとややこしくて
“11”は85年、“22”は86年、“33”は87年となります。
なんでそんなことするかな… ^^;

で、まれに製造年刻印が無いのも。


BCD:144mmクランクなら1966〜1972年頃までの古い物で、
なかなかの希少品です。

ま、何年製のクランクでも実用的には変わらないんですが、
そのへんは理屈じゃなかったりしますね ^^;

で、この「製造年刻印なしクランク」を、


完成車準備中の70年代製 GRANDIS に採用します。
というか、GRANDIS 用にと古めのを用意したんです。


クランクアームにはフレームの差し色であるをいれました。
チェーンリングは Super RECORD 。


ギヤもピンもクランクキャップも“PATENT” で統一。
GRANDIS は細かいところもこだわっていきます。

お楽しみに!

Campagnolo Nuovo RECORD “PATENT-72” & “PAT.84”

Campagnolo Nuovo RECORD のリアディレーラーが2つ。





ぱっと見は、ほぼ同じですが、
実は、年齢は「干支一回り」も離れています。


PATENT-72” 72年生まれと、”PAT.84” 84年生まれ。

よーく見ると、さすがにわずかな変更点があります。
写真は全て左側が“72”、右側が“84”です。





間違え探しクイズかいっ ^^

熱心なカンパコレクターの方にとっては、
この細かい差異が「たまらん」のでしょうか?
実は、私にはさほどこだわりがない ^^;
コンディションが良ければもうそれだけでシアワセ。

モデルチェンジの多い日本メーカーでは考えられない
超ロングセラーのおかげで、
構成パーツの互換性も高いため壊れても修理しやすいんです。
サンキュー(昔の)カンパニョーロ!

さて、


完成車準備中の GRANDIS に組み付けるとしたら、
古い方の “PATENT-72” Nuovo RECORD でしょうね。
あるいは


“PATENT-77” Super RECORD もいいなぁ、とか…. 悩み中です。

なおフロントディレーラーには


表プレートに穴やフチのない、
1972〜1977年頃RECORD を使う予定です。
(この頃はまだフロントの Super RECORD はありません)

GRANDIS には
パーツもなるべくフレームと同じ時代の物を選んでいきます。
良いパーツが揃い次第組み上げたいと思います。
お楽しみに!

REGINA SYNCHRO ボスフリーの修理

お客様からボスフリーの修理依頼がありました。


REGINA SYNCHRO
6速。(この写真は修理後のものです)

使い込まれてガタが来たような物なら交換をお勧めするのですが、
これは箱入り未使用品で入手し、この春から使い始めたものでした。
走行中に突然ラチェットがガチッと固まってしまったそうで、
その後、一応動くようになったものの、どうもスムーズじゃないと。

で、ご依頼者さん立会いのもとフリーをバラしてみましたら、
(その時の写真を撮りそこねちゃったな)
なんと、トップ側のベアリングの鋼球が数個足りていませんでした。
緩んでいたわけでもないのに球が落ちることはないので、
メーカー製造時のミスだと思われます。

そのため、トップ側の鋼球は早々に痛んでしまい、


いくつかはパリンと割れていました ^^;
あちゃ〜、この破片がラチェットに挟まったかな。

こんなことも、タマ(球)にあるのね」というお話でした。

===
さて、


ギヤ板を含め完全分解、キレイにクリーニング。
幸いなことに、



他にダメージは見られないので、
鋼球を新品に交換、もちろん数も足して組み戻すことにします。


ロー側の球を少量のグリスで貼り付け、


慎重に外ボスをはめて、


トップ側に球を並べたら、


ポンチとハンマーでコンコーン。
走行中に緩まないようにここは逆ネジになっています。


ミッションオイルのお風呂にドボンと浸け、
中でグルグリ回して、オイルを内部に行き渡らせます。


余計なオイルを切ってスプロケットも付けて、復活です。

今回は修理したってほどの事でもなく済みましたが、
あのまま使っていたら、まもなく修理不能になっていたかも。

COLNER by COLNAGO パーツ詳細

完成車準備中の COLNER のパーツについてです。


元々組まれていた Campagnolo Nuovo/Super RECORD


ネジ一本までバラバラ、オーバーホール済み。











はい、みんな美品です!
ブレーキパッドはカンパ純正新品に交換。
リアディレーラーのプーリーはBBB製の新品に交換。


刻印パーツは墨を入れ直して文字をはっきりと。

そのほか


ハンドルバーとステムは鉄板 3ttt


ボスフリーは REGINA BX の未使用品を採用。
6速 14〜23T の使いやすいギヤ比です。


リムは新品Ambrosio MONTREAL チューブラー。
DT Swiss 新品スポークで信頼性の高いホイールを組みます。


サドルは新品Sele Italia TURBO 1980

美人さんの仕上がりが、もうはっきり目に浮かびます ^^
もうちょっとお待ちください。

Campagnolo VELOCE 90s 箱入りハブ

90年代中頃の Campagnolo VELOCE のハブが入荷しました。



おー、箱入り未使用品ですよ ^^

VELOCE はこの頃 ATHENA の下に新たに追加された
いわゆるエントリクラスのグループなのですが、
動きも仕上げも安っぽいところがなく、
ATHENA との差別化がはっきりしない感じです。
(これはある意味 VELOCE の伝統かな)

実際、
当時のスペアパーツカタログで確認してみると、


VELOCE と ATHENA のハブはほぼ同じものだとわかります。
さらに、
構成パーツの型番までよくみると、多くが”-RExxx“となっており、
これは最上位の RECORD のパーツが流用されているということ。

共通化により、コストを抑えつつ多品種化を実現している訳ですが、
これでは RECORD の「御威光」が萎えてしまいそう?
まぁ前向きに言い換えると、
下位モデルはとてもお買い得!!
ということになりますね ^^

さて、
今回入荷した「箱入りムスメ」はさすがにピカピカです。
なかでも最大の「萌えポイント」は、


スポークを一度も通したことがない、この初々しさ ^^

ただ、フリー部のラチェットが少々重かったので、


バラして新しいグリスに入れ替えました。
これはよくあることです。

ついでに8速スプロケットの「箱入りムスコ」をつけると


う〜ん、キラキラっすねぇ ^^
こりゃリムとスポークも新品で組みたい。

TOMMASINI 健康と美貌の秘訣(1)

この、超べっぴんさんの TOMMASINI トマジーニ




2年ほど前に当店からお嫁に行き
その年の L’英雄現在のエロイカ・ジャパン)の
ヴィンテージバイクコンクールで準優勝!
という輝かしい経歴の持ち主です。

ついつい「床の間バイク」にしてしまいそうな美貌ですが、
オーナーさんはライドイベントなどにも積極的に参加され
このコでかなりの距離を走っています。
それでも十分キレイな状態を保っていて、
大切にされていることがよくわかりますね。

こうやってたくさん乗って可愛がってもらえると、
私も最高に嬉しいですよ ^^

で、今回は、全面的なメンテナンスのご依頼
ほぼほぼフルオーバーホールして、
この先もますます楽しんでもらえるように仕上げていきます。


早速、パーツをフレームから下ろしました。
もともと当店で組んだものなので、素性の良さは間違いなし ^^
おかえりなさーい、という気分です。

ともかく、
いつものようにネジの一本までバラして徹底的に洗浄。




内部の汚れもスッキリ落とす、いわばデトックスです。
ここまですることで、細かい不具合などが無いかまで確認できます。
洗ったあとは、長期防錆オイルや潤滑オイルを施します。


ベアリングやギヤ類の摩耗も少なく、特別な手当は必要ありません。
よしよし。
適切なメンテを続けていれば、オールドカンパはとても長持ちですね。
メンテナンスしながら永く使用されることを前提に作られているのも
オールドカンパの美点でもあります。

さて、続きは近日。

RAULER Special パーツ集結

完成車準備中の RAULER のパーツが揃いました。


ストックの中から、似合いそうなパーツをチョイス。
オールドカンパ Nuovo RECORD を中心にまとめます。


クランクにはオシャレな彩色。76年製。




リアディレーラーは “PATENT-77” 77年製。
フロントディレーラーも70年代の穴なしタイプです。



ブレーキは70年代のクイック平レバーのロングアーチ品。
ブレーキパッドはカンパ純正の新品です。



フレームのヘッドラグとフォークがめっきなので、
ヘッドパーツもめっきの Nuovo RECORD キラキラで統一します。


ハブは70年代の平クイックレバー。


シートポストは70年代 Super RECORD 溝付き2本締め。

全てオーバーホール済みの美品揃いです。

カンパ以外もコンディションの良いビンテージ。


ステムとハンドルバーが 3ttt


リムはポリッシュした MAVIC Special Sport  でキラキラを増量。
DTSwiss の新品スポークでホイールを組みます。


ボスフリーは RGINA SYNCHRO 90 
14〜24T の多少の登りならがんばれる^^歯数です。

素晴らしいパーツが揃いました。
こりゃぁそうとうイイ感じに仕上がるでしょう ^^
完成までもうしばらくお待ちください。

Campagnolo VICTORY CRONO チューブラーリム

今回はチューブラーリムのご紹介。






Campagnolo VICTORY CRONO

1984〜86年頃のカンパニョーロ製チューブラーリムです。
希少な箱付き未使用品。
色はよくあるグレーではなくて、ちょっとブロンズなのがイイですね。
作りはオーソドックスなものです。

Cレコ期以降、カンパはリムの製造販売を始めます。
これはその最初期のもの。
当初はグループコンポに合わせて、


RECORDVICTORY の2シリーズを発売。
まだラインナップは少なくて、
完組ホイールなんてもちろんありません。

VICTORY には STRADACRONO の2モデルあり、
CRONO の方がちょっと軽い仕様です。

で、実測してみると、


395g (32H)。


当時(今も)人気の MAVIC GP4 約404g (32H)よりも、ちょい軽。
もっと軽いリムにも憧れますが、
オールラウンドに使うホイールとしては
このくらいの物が耐久性とのバランスが良いと思います。

リムの重量については、
カタログに記載されているとそれを信用しがちですが、
実測してみると「もっと重いじゃん」ということがよくあります。
個体差(バラつき)も結構ありますね。特に古いものは。

さて、
お客様のご依頼で、この VICTORY リムでホイールを組みます。


ハブは80年代 Campagnolo RECORD


フリーはお客様持ち込み品の REGINA SYNCHRO 6s。
14〜26Tという当時としてはワイドレンジです。
このお客様は EROICA Japan に毎回参加されている方で、
今年から開催地が群馬県の草津に変わりタフな山岳コースになるため、
これはその対策ホイールとのこと。
なるほど、26Tが欲しくなりますよね。

Campagnolo RECORD ナメクジ進化論

古いカンパニョーロ・レコードのフロントディレーラー。


このプレートの形状から
ナメクジ」という愛称?が付いていることは
ご存知の方も多いと思います。

パンタグラフ式のナメクジちゃんは1960年頃から作られ、
基本設計をほとんど変えずに80年代前半まで作り続けられます。
その間、細かい仕様変更は何度もありましたが、
そのうちのいくつか、古い順にご紹介します。

残念ながら60年代の最も古いタイプは手元になくて、
冒頭の写真のは72〜77年頃の


本体のピボット受け部分が丸く出っ張った形になってからのもの。
通称「デベソ」と呼ばれるタイプです。
にしても、デベソのナメクジってひどいネーミング ^^;

77年頃以降は、


前プレートの先端にクボミというかフチが付くようになります。


これを「エクボ」と言う人もいますね。

この後、前プレートのロゴが「地球」から「」に変わり、
さらに前プレートに穴が開くようになります。


これは78年頃のもので、前プレートに穴が4つあります。
でもちょっとやりすぎたと思ったのか?


80年代には穴は3つになります。


Super RECORD
 も誕生しますが、
違いはパンタアームが黒くなっただけで性能差はありません。

その後、前プレートのロゴマークに「盾型の囲み」が付いて、
それが最終型だと思います。

84年に発表された C-RECORD では


プレートの穴はなくなり、エクボもなくなり、
ナメクジへ回帰したとも言えなくはない?

では、恒例の?親族で集合写真です。



あ、なんか生き物っぽく見えてきた ^^;

Nuovo RECORD & Nuovo GRAN SPORT

ああ、
私の目と鼻に装備された「超高感度花粉センサー」が
もうはっきりと反応を示しています。
またこの季節が来たか…

ま、それはさておき、


カンパ Nuovo RECORDNuovo GRAN SPORT
リアディレーラーを同時にオーバーホールをしましたので
これをネタに軽くヨタ話を。



上の写真手前が Nuovo GRAN SPORT で、
Nuovo RECORD の一つ下のグレードになります。
写真のNuovo GRAN SPORT は82〜83年頃のものです。

鉄プレス製のプーリーケージなどでややチープな印象を与えますが、
そこがなかなか味わい深い ^^
結構好きなんですよ、GRAN SPORT が。

さらに詳しく RECORD と比べてみると、





GRAN SPORT は各部の材質や仕上げなどでコストを抑えていますが
機械的なジオメトリは同じで、
全く同じ構成パーツを共有している部分もあります。
なので、実用的な性能差はほぼ無いといって良いでしょう。
すり切れたRECORDよりも、健康的なGRAN SPORTを私は選びます。

パーツに互換性があるので、
RECORD と GRAN SPORT のパーツをミックスした
妙な変速機を組んで遊んじゃってる方もたまにいますね。

せっかくの機会ですので、親族で集合写真を。



お、豪華メンバーですねぇ。

C.B.T.Italia / RIH パーツ詳細

完成車準備中の C.B.T.Italia のパーツのご紹介です。


とてもきれいなフレームですので、パーツにも美品を使いたい。
でも、なるべくお求め易い価格にまとめたい…。

ということで、

メインパーツには90年代半ばの Campagnolo ATHENA を採用。








シフトレバーは右レバー(リア)が8速インデックス式です。
エルゴパワーよりも軽量でワイヤリングもスッキリしますね。

ホイールはインパクトのあるこれ、



リムは希少な Campagnolo ATLANTA 96 です。
堂々たるディープリムで、クリンチャーです。
振れ取りとスポークテンションのバランスも調整済み。



ハブは Campagnolo ATHENA 8速フリーハブです。


スプロケットは13〜26T
フロント52/39Tと合わせて、とても使い勝手の良いギヤ比です。


フロントディレーラーは CHORUS になります。


サドルは San Marco Rolls。デカールに合わせて黄色。
シートポストは SELCOF TEAM


ハンドルバーは NITTO NEAT M.185 新品、
ステムは NITTO NP(旧パールステム) 新品です。

美品パーツが揃いました。
フレームよりもパーツの方が全般的に若いですが、
バッチリ似合うと思います。
完成までもうしばらくお待ちください。