REGINA SYNCHRO ボスフリーの修理

お客様からボスフリーの修理依頼がありました。


REGINA SYNCHRO
6速。(この写真は修理後のものです)

使い込まれてガタが来たような物なら交換をお勧めするのですが、
これは箱入り未使用品で入手し、この春から使い始めたものでした。
走行中に突然ラチェットがガチッと固まってしまったそうで、
その後、一応動くようになったものの、どうもスムーズじゃないと。

で、ご依頼者さん立会いのもとフリーをバラしてみましたら、
(その時の写真を撮りそこねちゃったな)
なんと、トップ側のベアリングの鋼球が数個足りていませんでした。
緩んでいたわけでもないのに球が落ちることはないので、
メーカー製造時のミスだと思われます。

そのため、トップ側の鋼球は早々に痛んでしまい、


いくつかはパリンと割れていました ^^;
あちゃ〜、この破片がラチェットに挟まったかな。

こんなことも、タマ(球)にあるのね」というお話でした。

===
さて、


ギヤ板を含め完全分解、キレイにクリーニング。
幸いなことに、



他にダメージは見られないので、
鋼球を新品に交換、もちろん数も足して組み戻すことにします。


ロー側の球を少量のグリスで貼り付け、


慎重に外ボスをはめて、


トップ側に球を並べたら、


ポンチとハンマーでコンコーン。
走行中に緩まないようにここは逆ネジになっています。


ミッションオイルのお風呂にドボンと浸け、
中でグルグリ回して、オイルを内部に行き渡らせます。


余計なオイルを切ってスプロケットも付けて、復活です。

今回は修理したってほどの事でもなく済みましたが、
あのまま使っていたら、まもなく修理不能になっていたかも。

TOMMASINI 健康と美貌の秘訣(2)

銀色トマジーニのメンテナンス、続きです。

パーツのオーバーホールは完了。






どれもまだまだぜんぜん美品です。
ホイールは振れとスポークテンションを確認し微調整。
BB、ヘッド、ハブ、ペダルもスムーズで爽やかな回転に。

フレームも汚れを落として艶出ししました。
チューブ内部にも長期防錆オイルを注入。




あまりに綺麗なので商品みたいにグラビア撮影 ^^
映画「マレーナ」の頃のモニカ・ベルッチ級の美女です。
(これ、最上級の賛辞)
こういうのは、なかなか「もう一台」は見つからない…。

フレームにパーツを組み付けて、
チェーン、ワイヤー、ブレーキパッド、ブレーキレバーフード
バーテープは新品に交換しました。
以上でデトックスエステティック完了です!



う〜ん、艶っぽいですなぁ。
コンクール準ミス受賞時の美貌はまったく衰えていませんよ。

ルックスだけじゃなく、
もちろん各部の動作もシャッキリ&スムーズ。
これからも楽しく、バリバリ乗っていただけるでしょう。

オーナーさんがお迎えに来られました。


今年のエロイカ・ジャパンにはこのコで参加するとのことです。
頑張ってください!

TOMMASINI 健康と美貌の秘訣(1)

この、超べっぴんさんの TOMMASINI トマジーニ




2年ほど前に当店からお嫁に行き
その年の L’英雄現在のエロイカ・ジャパン)の
ヴィンテージバイクコンクールで準優勝!
という輝かしい経歴の持ち主です。

ついつい「床の間バイク」にしてしまいそうな美貌ですが、
オーナーさんはライドイベントなどにも積極的に参加され
このコでかなりの距離を走っています。
それでも十分キレイな状態を保っていて、
大切にされていることがよくわかりますね。

こうやってたくさん乗って可愛がってもらえると、
私も最高に嬉しいですよ ^^

で、今回は、全面的なメンテナンスのご依頼
ほぼほぼフルオーバーホールして、
この先もますます楽しんでもらえるように仕上げていきます。


早速、パーツをフレームから下ろしました。
もともと当店で組んだものなので、素性の良さは間違いなし ^^
おかえりなさーい、という気分です。

ともかく、
いつものようにネジの一本までバラして徹底的に洗浄。




内部の汚れもスッキリ落とす、いわばデトックスです。
ここまですることで、細かい不具合などが無いかまで確認できます。
洗ったあとは、長期防錆オイルや潤滑オイルを施します。


ベアリングやギヤ類の摩耗も少なく、特別な手当は必要ありません。
よしよし。
適切なメンテを続けていれば、オールドカンパはとても長持ちですね。
メンテナンスしながら永く使用されることを前提に作られているのも
オールドカンパの美点でもあります。

さて、続きは近日。

Nuovo RECORD & Nuovo GRAN SPORT

ああ、
私の目と鼻に装備された「超高感度花粉センサー」が
もうはっきりと反応を示しています。
またこの季節が来たか…

ま、それはさておき、


カンパ Nuovo RECORDNuovo GRAN SPORT
リアディレーラーを同時にオーバーホールをしましたので
これをネタに軽くヨタ話を。



上の写真手前が Nuovo GRAN SPORT で、
Nuovo RECORD の一つ下のグレードになります。
写真のNuovo GRAN SPORT は82〜83年頃のものです。

鉄プレス製のプーリーケージなどでややチープな印象を与えますが、
そこがなかなか味わい深い ^^
結構好きなんですよ、GRAN SPORT が。

さらに詳しく RECORD と比べてみると、





GRAN SPORT は各部の材質や仕上げなどでコストを抑えていますが
機械的なジオメトリは同じで、
全く同じ構成パーツを共有している部分もあります。
なので、実用的な性能差はほぼ無いといって良いでしょう。
すり切れたRECORDよりも、健康的なGRAN SPORTを私は選びます。

パーツに互換性があるので、
RECORD と GRAN SPORT のパーツをミックスした
妙な変速機を組んで遊んじゃってる方もたまにいますね。

せっかくの機会ですので、親族で集合写真を。



お、豪華メンバーですねぇ。

仕事納めの?オーバーホール

今年も残すところ、あとわずか。
私もそろそろ「仕事納め」したいところなのですが、
オーバーホール待ちのパーツが溜まっているので



まだまだねちねち作業しています ^^;


特にオールドカンパのペダルは人気があって、
完成車を購入される方の多くが「ペダルも」と言われるので、
すぐにご提供できるように用意しておかないと。

カンパペダルの魅力の一つは、その耐久性の高さ。
でも、それもやはり
「適切なメンテナンスがされていれば」
です。
時々、外観よりも内部(ベアリング)が痛んでいる物もあって、
(それでもけっこう良いお値段してたりして)
なんてこったい!ということもあります。

幸い、今回オーバーホールしたこのコは


外観よりも、かえって中身の方がコンディションが良いくらい。
よしよし ^^

お嫁に行った後、
次にメンテナンスされるのがいつか分からないので




グリスはたっぷり入れておきます。
これでさらにご長寿 ^^


Campagnolo SUPER LEGGERI 完成。
アルミプレートにスチールシャフトの物です。
プレート踏面にスレはあるものの、キズは少なめ。
もちろん回転はとてもスムーズです。

で、カンパ製ペダルには


カンパ純正トゥクリップビンダストラップがお似合い。


COLNAGO SUPER に付けてみました。
う〜ん、なんともしっくりきちゃうねぇ。
やっぱり、オシャレは足元から、かな ^^

====
年末年始どまんなかでも、お問い合わせは遠慮なくどうぞ。
実車の確認も可能です。事前にご連絡ください。

良い年をお迎えください

Campagnolo 50周年のお祝いペダル

カンパのペダルが入荷したので早速オーバーホール。



チタンシャフトの SUPER RECORD です。
しかも、


金色バッジ輝くダストキャップ!

1983年の 50th Anniversaryカンパ50周年記念モデルです。
通常の SUPER RECORD と基本的には変わらないんですけど
スペシャル感は倍増、いや、それ以上ですかね ^^

カンパ50周年モデルといえば、


例の「黒カバン入りフルセット」を思い浮かべますよね。
まー、なんというか、今も昔も庶民には縁遠い世界です。

このペダルは中古ですけど




スレやキズも少なめ、回転もスムースなグッド・コンディション。
新品だともったいなくて「足げ」になぞできなくなるので ^^;
実使用するならこのくらいがベスト・チョイスではないでしょうか。

では

秋季新加入メンバーの受け入れ準備中

秋ですねぇ。
すっかり涼しくなって、時々寒いくらい。


我が家の庭のみかんも少し黄色くなってきました。
肥料なんかは一切あげてないのに、
意外と美味いのができるんですよね、これが ^^
今年は数が少ないですが、そのぶん一個が大きいです。
収穫が楽しみ。

さて、
実は最近、海外からの仕入れでトラブル続きだったんですが、
ようやく次のが(フレームが)入ってきそうです。
なので、
(遊びに行きたい気持ちを抑えて)
それに向けてパーツのオーバーホールに励んでおります。




とても美味しそうな^^カンパニョーロ。
こちらはもう十分食べごろです。

この他にも
やはりオーバーホール済みのストック品から


時代やコンディションなどフレームに合いそうなのを選抜して
完成車を仕立てることになります。

で、今度どんなフレームが入ってくるのかって?

ふっふっふっ、
それはまだナイショ ^^;
でも、みんな知ってるブランドの、です。
お楽しみに。

古いリムセメントの除去作業グリグリ

前回、彫刻刀でゴリゴリやって


概ねきれいになりました、ってところでした。
ここまでできればもう十分じゃん
という方もいらっしゃるでしょうが、
もうちょっと手をかけまます。

中古のチューブラーリムを再利用、
つまり、再度ホイールを組み直す際には


ハトメのニップルと接触する部分がきれいか、も重要です。

もし、リムセメントが中まで入り込んでいるならば、
しっかりほじくり出しておくことは最低限必要で、
状態に応じて、さらにしつこくクリーニングします。
方法はいくつかありますが、
例えば
太めの綿棒に遅乾性のパーツクリーナーをつけて、


グリグリ
これで満足できなければ、
小型ルーター


こういう金属のブラシをつけて、


ブンブン
回転数は極力低くして、
ニップルと接触しそうな部分に軽く当てます


そんなにピッカピカにしなくてもOK。

なお、穴の中にリムセメントが残ったままこれをやると、
ブラシとの摩擦でリムセメントが溶けてベタつくので要注意です。

次に、


リムのおもて側(内周)のハトメの汚れも落とします。
ここはほぼ見栄えの問題。

金属磨きを布にとって、一個ずつ手作業で磨いてもよいのですが、
またもや電動工具で効率化 ^^
BSスコーライトホイルというスポンジ状のヤスリをドリルにつけて


ギュンギュン
ドリルの回転数を遅めに固定して軽く当てるだけで、
きれいになります。
浅いサビもこれで落ちますよ。

さて、最後の仕上げです。


リムセメント・クリーナー(ラッカーシンナーでも可)
をウエスに含ませて
リムセメントの残りカスがスッキリ落ちるまで拭き取ります。

ということで、
がんばって6本のリムを仕上げました。


 ふぅ。

どれもまあまあの使用感ですが、新品にはない味があります。
アルミ地シルバーのリムはもっと磨けばピカピカになりますが、
それはホイールを組む直前でよいでしょう。

旧いチューブラーリムの手入れは、やはりそれなりに大変です。
でも、新品の選択肢はとても少ないですし、
手間をかけて、きれいになって、また使ってやれるというのは
エコな以上に、イイ気分ですよ ^^

古いリムセメントの除去作業ゴリゴリ

今回はチューブラーリムのメンテナンスの話です。

チューブラータイヤというのはご存知の通り、
リムにタイヤを接着剤等で貼り付けて使います。
以前は接着剤として


「リムセメント」という強力ボンドを使うのが一般的でしたが、
最近では


専用の両面テープを使う方が多いかと思います。
当店でも特に指定がなければテープを使っています。

ただ、歴史のある物を入手すると、


ほぼもれなく、古いリムセメントがこびり付いています。
タイヤを交換する際にリムセメントを重ね塗りするため、
ぶ厚いカサブタのようになっていることも多いです。

このカサブタ、
きれいに除去したいと思っている方多いですよね。
この後テープを使いたいなら、過去をスッキリ清算せねば。

で、どうするかってえと、
メンテナンス教本などには


「リムセメント・クリーナーを塗って取り除きます」
なぁんて、
とても簡単に、かなり無責任に、書いてあったりします。

でも、実際にやってみるとわかりますが、
世の中そんなに簡単じゃありません

リムセメントがごく薄く残っているだけという場合はともかく、
カサブタのようになった所にリムセメント・クリーナーをつけると、
中途半端に溶けてベトベトになり、
かえって手に負えなくなったりします。

リムセメント・クリーナーで挫折した場合、


ペイント剥離剤なども使えます。
強力タイプならより大胆にリムセメントを溶かすのですが、
強力なだけに、手などに付くと痛いし、
溶けたものがハトメ穴へ入ったり、
ステッカーを破損させる可能性もあるので、
私は使っていません。

私がいつも使っているのは


これ。彫刻刀です。
(100均でセット販売されているナマクラ安物です)
これで


ゴリゴリ


ガシガシ
地道に地道に剥がしていきます。

あまりに普通すぎてがっかりしましたか?
手間も時間もそれなりにかかる方法ですが、
結局「急がば回れ」だよな人生は、と悟ってしまった私でした ^^

なお、この作業でもっとも重要なポイントは、
リムセメントがパリパリに乾燥していること
です。
パリパリになっていれば、刃物で剥がすのは以外に楽です。
言い方を変えると、
リムセメントに弾力が残っているうちは、私は除去作業をしません。
しばらく天日干しするなりして十分乾燥するのを待ちます。

さて、
彫刻刀だけでも、マメに忍耐強く作業すれば


この程度まではきれいになります。

この後、まだ続きの作業があるんですけど、
それは次回で。

COLNAGO MEXICO の健康診断

先日入荷したコルナゴ COLNAGO MEXICO


ウチへ入ってくる直前に、一応メンテナンスを受けたようで、
ぱっと見はけっこう綺麗です。

普通ならこのまま乗っちゃうのかもしれませんが…

躊躇なく容赦なく分解バラバラに。


一糸まとわぬ、あられもない姿に
^^

ここまでする理由は、まずは
フレームの内側を含めコンディションをしっかり確認したいから。
自信を持って商品を提供するためには
ここは重要なポイントですからね。

最悪の場合には、BBを開けるなり
黒いのやら茶色いのやら魑魅魍魎が飛び出で阿鼻叫喚
なんてことも実際あるので ^^;

で、このコは、


BB内部などもかなり健全、サビもほとんど見られず、
各部のアライメントやスレッドにも全く問題ありませんでした。
メディカルチェックは高得点で合格です!

このあと
チューブ内側へ長期防錆オイルを大量投与、
隅々まできれいにクリーニングし、
小キズの手当をします。

外したパーツ達も、


もちろん、全てオーバーホールします
って、軽く言ってますが、
全部一人でやっているので大変なんです、実際は ^^;

言うはやすし、西川きよし … (名言だ)

Campagnolo GRAN SPORT のオーバーホール (2)

カンパニョーロ・グランスポルトのオーバーホール、
前回、分解〜洗浄まで済みました。


脂っ気ゼロのままでは錆びやすいので、
長期防錆オイルを施しておきます。

ハブやペダルなどアルミ地肌が曇っているものは、


少しポリッシュ。
つやつや美肌になりました ^^

あとは組み立てです。
古い油や汚れは完璧に落としてあり、
細かいパーツまで問題がない事も確認済みなので、
組み立て作業に集中できます。
ネジの一本一本にもこまめにグリースを使います。

作業中の写真が撮れてなくて、ごめんなさい。
(グリースだらけの手でカメラを触るのが… )

組んだら、
ベアリング、摺動部、可動部を何度も動かし、
ガタや機能的な問題がないことをよく確認します。

仕上げに、
はみ出したり不要に着いてしまったグリースを
綺麗なウエスでしっかり拭き取ります。
余剰なオイルは汚れを呼ぶからです。

さて、


じゃじゃーん、完成です!












30代半ばとは思えない若々しさです。
中学生のお子さんがいるようにはとても見えない ^^

GRAN SPORT は RECORD系 に比べると
一部の材質や仕上げでコストダウンが図られていますが、
実は RECORD との共通パーツも多く、
一般ユーザーにとっては性能的な差はほとんどないと思います。
リアメカやクランクのデザインも好きだなぁ ^^

せっかくの美品フルセットなので、
できれば完成車を組むときにまとめて使いたいです。
ウチの可愛い BABY たち


との組み合わせもイイですね。
このほか


SUPER RECORD などの美品も
このコ達のためにストックしてあります。

では

Campagnolo GRAN SPORT のオーバーホール (1)

遥か彼方のアノ国から届いた箱に


ぎっしり入っていたのは


Campagnolo (NUOVO) GRAN SPORT

ケーブル関係以外は揃っている、ほぼフルセットです。
1981〜2年頃のものです。

完成車から取り外したそのまんまのようで、



しっかり汚れがこびりついていますが、
そんなに使い込まれているのではなさそう。

お風呂に入れて垢を落とし、
血液と腸内をデトックスして、
エステでお肌を整えれば、
健康的なかわいコちゃん、になるでしょう ^^

そのためにはオジサンは手間を惜しみません。
容赦無く完全に分解バラバラにしたら、


遲乾性のパーツクリーナーと
ブラシ、筆、ナイフ、なぜかジャムの空き瓶などを使って
奥の奥、隅の隅、ネジの一本一本、バネの隙間まで



神経質なほど丁寧に汚れを落とします。
灯油などに漬けてジャブジャブゴシゴシ、という事はしないので、
すごく手間がかかるんです。


ふぅ。
自分との戦いに勝った瞬間です。

ここまでやれば、
細かいパーツの状態まで十分確認することができます。
今回は、とりだてて修理や交換は必要なく、



ベアリングの状態も良好で、
スーパーいい感じです。
こんなラッキーはめったにありません ^^

今日はここまで。続きは次回に!